ブログ

健康増進・スポーツパフォーマンス改善など身体のケア・トレーニングや当院の活動内容を情報発信していきます。
一般の方を中心にわかりやすくをテーマに更新していきますが、医療セラピスト向けにも情報を発信しますので、インソール研修会に参加頂いている先生方も見て頂けたら幸いです。

ブログ一覧

脚の痛みでお困りの方

ふくらはぎの痛みで困っていませんか?

☑走っているとスネやふくらはぎが痛くなる
☑夜中にふくらはぎがつって痛い
☑中学生になって運動部に入ってから痛くなった
☑長時間歩くと脚が痺れる
☑夜もズキズキふくらはぎが痛い

などの症状を経験したことはありませんか?
ふくらはぎの痛みと言っても原因がさまざまで、その原因によって治療戦略が異なります。
今回はそのふくらはぎの痛みに対して、インソール療法の観点から説明していきます。

 

では、その痛みの原因はなんだろう?

 

①しびれ➡ビリビリしたり感覚が鈍くなったりするのか?
②安静時痛➡足を動かしていない状態でも痛いのか?
③運動時痛➡走ったりジャンプしたり歩いたりして動かすと痛いのか?

ふくらはぎの痛みの原因を3つに大まかに分けます。

 

「しびれ
しびれの原因として、神経に何かしらの問題が起きていないかと考える必要があります。
このようなしびれは、腰部や臀部の神経へ何かしたらの圧迫が起きている可能性があります。
ですので、しびれがある場合は腰に問題がないかレントゲンやMRIなどを行い、精密な検査が必要です。
しびれがある方は、一度そのような検査を受けてみてはどうでしょうか?

 

「安静時痛」

安静時痛の原因として、疲労骨折筋膜の炎症が過剰になっていないか考える必要があります。安静時痛でも痛みが強い場合は骨への負担が過剰になっていることがあります。運動部の中学生や高校生で疲労がたまってきた時に多いです。そのような時には休息が必要になりますが、そのまま過度な運動を続けると骨折による痛みがさらに悪化する可能性があり、運動の制限が出てしまう場合もあるので、スポーツをされている方や学生さんは注意が必要になります。

 

「運動時痛」

運動時痛の原因として、筋膜腱の炎症によるものや筋肉が過剰に緊張している状態によるものが考えられます。みなさんの中では、シンスプリント・アキレス腱炎というケガを聞いたことがありませんか?また、ひどい場合は肉離れなどの筋肉の損傷を起こしてしまうこともあります。
この痛みに関しては、動き方などの特徴がありますので、その方々に合った原因を紐解く必要があります。

しびれと似ているかもしれませんが、長時間歩いていると脚が痛くなる方がいらっしゃいます。そのような状態のことを間欠性跛行と呼びます。これは、腰部脊柱管狭窄症の1つの症状であり、腰が痛みの要因になりますので、判別が必要です。自身の状態に不安を感じるようでしたら一度受診をして原因を診ることも必要かと思います痺れがある、安静にしていても痛みがある場合は他の場所が原因かもしれないです。

 

大きく3つに分けましたが、安静時痛・運動時痛身体の使い方筋肉の硬さ筋力が落ちているなどの要因がありますので、その点を改善していくことが痛みの改善に繋がるかと思います。
しびれに関しては、腰との繋がりが大きいため、下のリンクボタン(神経の痛み)をクリックしてみて下さい。

 

では、インソール療法ではどのような視点で痛みの改善を図っているのかを説明していきたいと思います。

 

その痛みを解決する方法は?

改善するためのポイントとしては、

①動き方の改善
②柔軟性と筋力の改善
③休息(運動量の調節)と栄養補給

 

インソール療法の視点からは、①動き方の改善についてお話させていただきます。
②柔軟性と筋力の改善、③休息と栄養補給については、当院リハビリスタッフが説明させていただきますので、受診時にご相談ください。


インソール療法のポイントとして、体を支えるときにアーチがしっかりと保てること、蹴り出し時に足部が不安定になっていないことを制御できるよう作製していきます。

 

例えば…

この選手の場合、右足で支える時に足首が内側に入り込む動きがみられます。これは、足部のアーチが崩れてしまっています。このような走り方を続けていると、シンスプリントやアキレス腱炎などのケガを引き起こしてしまうことがあります。
このような選手にアーチが崩れないようインソールを作製し、痛みの軽減を図ることがあります。

 

この選手の場合は、蹴り出し時に足首が不安定になることで、アキレス腱に負担がかかってしまいます。また、蹴り出しが不安定になっていることで、膝関節が曲がってしまい、力強い蹴り出しができなくなり動き出しが遅くなりやすいです。
そのため、このようなケースでは、足首の安定が高まるようにインソールを作製し、力強い蹴り出しができているか確認しながらインソールを調節していきます。

 

最後に…

足とは自分の体を支える土台です。樹で言えば根っこの部分です。
根っこがしっかりしていれば立派な幹になり丈夫な樹が育ちます。
それと同じで人間の足もしっかり土台を作ってあげれば強い身体ができあがります。
インソール療法で足部のバランスを整え、痛みの軽減怪我の予防はもちろん、その先のパフォーマンス向上を目指していきます。

インソールを作りたい方は、当院に受診していただき、受付スタッフに「インソールを作りたい」とお伝えください。急な当日でも対応させていただきますので、ご安心ください。

2019年01月29日

足の痛みでお困りの方

みなさんの足の痛みはどこですか?

 

足の痛みといってもさまざまな痛みがあります。
筋肉の痛みであったり、関節の痛みであったり、腱の炎症であったりと原因はさまざまです。
ですが、痛みの部位によって大まかに原因を簡易的に判別することがあります。
実際には痛み方やレントゲンなどで最終的な原因を探っていきます。
また、筋肉や腱・関節などの原因で痛みが出ているだけでなく、
胼胝魚の目などで痛みが出ることがあり、歩き方によって胼胝などができることもあります。

 

足はその人の歩き方や動きの癖が表れやすい

自分の足をよく観察してみて下さい。
親指の端側に皮膚が硬くなっていることはありませんか?
母趾球の皮膚が厚くなっていませんか?
小指が曲がって内側に入り込んでいませんか?
母趾球や中指の間くらいの皮膚が丸く硬くなっていませんか?

 

これらの特徴は歩き方のどこに負担をかけているのかの手がかりを教えてくれます。
例えば、親指の端側の皮膚が硬くなっている人は、しっかりと5本の指を使って蹴り出すことができず、母趾側に過剰な負担をかけてしまっていることになります。
そのような歩き方をしていると、外反母趾になったり、膝に痛みが出たりするなど身体の不調を引き起こす事に繋がっていくかもしれません。
そのため、事前に足の状態を確認しておくことで、身体の不調サインに早期に気付けるかもしれません

 

足の状態で歩き方が変化する

 

先程もお伝えしたように足部は全身の状態に影響を及ぼすと言われています。
足の上に身体が乗っているので、土台となる足が崩れてしまっては、その上のバランスは悪くなってしまいます。ですので、足の状態を整えることが歩き方を変えるポイントになります。

 

足の皮剥け胼胝・魚の目は経験がありませんか?

例えば、この選手であれば、母趾球への過剰な蹴り出しが見られたことで、母趾球の皮剥けが起こったり、踵や足底の痛みが出現したりすることがあり、パフォーマンスが下がってしまっていました。
そのため、母趾への荷重ではなく、5本の指でしっかりと蹴り出しができることで、過度な皮剥けは減り、痛みの軽減に繋がっています。


その他で言えば、足には多くの骨がありますが、骨折した後に痛みは感じなくなったが、腰痛が出始めたという方を多く経験します、

また、腰痛で来院しましたが、昔に足を骨折し、そのままほっといて治療していないという方もおり、骨折によって生じた関節の硬さや筋力の低下などがあり、その部分の改善に伴い、腰痛が軽減していった方もいました。

 

上の患者様も母指の骨折後の痛みが残っていたため、インソールにて母趾がしっかり使えて蹴り出しができるように制御することを目的にインソールを作製し、痛みの軽減を図りました。また、蹴り出しができてきたことで、少しずつ過度な腰の動きも減り、腰痛の重だるさも軽減していったこともあります。

 

 

最後に…

患者様からよく聞く話ですが、
足の痛みくらいで整形外科に受診するのはおおげさじゃないかな?
胼胝を診てもらうのは整形じゃなくてどこに行けばいいのかしら?
別に歩けないわけではないし、診てもらうのも恥ずかしい
と患者様からお話をいただくことがあります。

些細な事でも構いませんので、何か不安やお悩みがありましたら、ご相談ください。
その少しでも感じる不安に対して解消できるよう寄り添っていきたいと思っています。

もし、足の痛みなどでお困りの方でインソールを作ってみたいと思う方は、当院まで来院していただき、受付スタッフに「インソールを作って欲しい」とお伝えして下されば、当日でも対応させていただきます。

少しでも皆様のお役に立てれるよう努めてまいります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

2019年01月27日

腰痛でお困りの方

腰が痛くなったことはありませんか?
ふとした時に腰の筋肉の張りや重だるさを感じたことがありませんか?

 

国民の約80%の方が腰痛に悩んだことがあると言われています。
平成28年の厚生労働省の有訴者率(病気や怪我などの自覚症状がある者)に関する調査によると、

という報告がありました。
重い物を持つ力仕事同一姿勢での作業スポーツでの疲労などきっかけはいろいろありますが、症状が軽度でも重症でも腰痛という身体の不調のサインに対してケアをしていくことが大切かと思います。

 

しかし、なぜ腰痛を経験する方がこんなにも多いのでしょうか?
その腰痛に関して姿勢との関係が非常に高いため、その姿勢についてインソール療法の視点で説明したいと思います。

 

姿勢が悪いと腰痛になりやすい?

 

みなさんもよく姿勢が悪いと腰痛になりやすいと聞いたことがあるのではないでしょうか?
上の図はそれぞれの姿勢で腰に負担がかかる大きさを表したものです。
真っ直ぐ立っている状態を100とした場合、
寝ている状態には腰への負担は少なくなり、前かがみの状態は腰への負担が大きくなります。
さらに、その状態で荷物を持ち上げると立っている状態の2倍以上の負担がかかってきます。
このような状態で作業するとぎっくり腰になったり、慢性的な腰痛を引き起こすことに繋がってきます。
例えば、掃除機を使った掃除デスクワークでの前かがみ姿勢などこのような姿勢で動いていることに気付くかと思います。
つまり、前かがみ姿勢をしたときに身体をどのように使えるかが大切になります。

 

腹圧を高めることが腰痛軽減に繋がるポイント

腹圧」という言葉を聞いたことはありますか?
似たような言葉では、「インナーマッスル」「体幹筋」などがあります。
聞いたことはありませんか?
日常生活だけでなく、スポーツにおいても非常に大切になってくるのがこの「腹圧」になります。
なぜ、この「腹圧」が腰痛と関係しているのでしょうか?

腹圧とは、腰椎や骨盤を安定させるための筋肉の働きによりお腹に力が入っている状態のことです。この腹圧が弱くなるということは腰椎や骨盤が不安定になり、関節や椎間板に負担をかけ、微細な損傷を起こし、長期的になると痛みや痺れなどを引き起こすことに繋がってきます。また、中学生などの成長期や高校生で部活動での運動量が増えてくると、場合によっては腰の骨の疲労骨折を招くことにもなります。
つまり、腹圧を最大限に働かせる身体を作っておくことが腰痛の予防、大きな怪我の防止の手助けとなります。


この腹圧は、トレーニングによっても改善することができます。
または、足部から背骨の配列を改善するようにインソール療法を実施し、腹圧を高める治療戦略も行うこともあります。

 

みなさんがよく経験する腰痛

○ぎっくり腰(急性腰痛)

 

ぎっくり腰は急な動きによって起こることが多いです。
例えば、床の物を拾おうと手を伸ばした時荷物を持ち上げた時や朝起きようとした時など瞬間的な場面で起こります。
この場面では、腰の関節や筋肉・靭帯・椎間板などに過度な負担がかかり、組織の損傷と炎症を起こしてしまいます。

ですが…
皆さんはこのような痛みを経験したときにどのように対処していますか?
よく患者様から聞くのは…
「動かずに安静にしていた。休んでいた」
「痛み止めや湿布で治した」
「注射を打ってもらってなんとか動けるようになった」
などなど似たような答えを伺うことが多いです。
確かに、安静にすることは大切な治療選択ですが、安静や痛み止めなど炎症が落ち着いたことで痛みは軽減するかと思います。
しかし、実際には腹圧などの筋肉や関節の柔軟性などは改善していない可能性があり、再度ぎっくり腰を繰り返してしまったり、痛みが長引いてしまったりしてしまいます。

そのため、急な動きをしても耐えられるような身体機能を取り戻すためにインソール療法を実施します。

 

このようにぎっくり腰をする方の特徴として…

①重心が後方になりやすく、前方重心で身体を支えにくい
②腹圧が高めにくい

 

インソール療法の視点では、この2つのポイントの改善を目指すことが多いです。

そのため、インソール療法の治療の考え方としては、前足部の支持性向上胸椎の可動性・柔軟性の改善です。

 


この方に対しては、後方重心での姿勢を改善するために前足部での制御ができるためのインソールを作製しました。前方での支えが安定したことで、前屈も改善し、床の物を拾いやすくなり、ぎっくり腰の再発を防ぐように調節させていただきました。また、背骨の柔軟性も改善し、弯曲も機能の制御し、動きの改善を図っています。

 

○腰椎分離症(腰椎の疲労骨折)

腰椎分離症はあまり聞き慣れないかもしれませんが、
中学生~高校生などの野球・バレー・バスケットボール・水泳・陸上などのスポーツに多い腰の骨の疲労骨折です。体を捻じったり反ったりする動作が多いスポーツでみられます。

その背景としては、身体の柔軟性が低下していたり、運動量と休息とのバランスが崩れ身体に負担が溜まっていたりする選手に起こりやすいです。
ですので、インソール療法の視点としては、身体の柔軟性の改善を目的として作製することが多いです。


腰痛になりやすい動き方は体幹の上部体幹(肩甲骨や胸)がしっかりと捻じれない(回旋できない)ことや蹴り出し脚がしっかりと伸びていないことで腰への負担が増加し、疲労骨折を起こすケースがあります。この選手に関しても、走り方から左右のバランスが崩れていることが分かるかと思います。

このようなケースではインソールにより上部体幹の柔軟性を改善・蹴り出しがしっかりと伸びることを目的としたインソールを作製します。この2つのポイントが改善することで腰への負担が軽減され、痛みの軽減や疲労骨折部の負担の緩和を図り、動ける体へと治療展開していくことを目指しています。

 

○慢性的な腰痛

 

慢性的な腰痛はさまざまな場面で感じるかと思います。
最近のメディアでは脳科学から基づいた治療展開なども公表されていますが、
今回はその「脳の中で作られた痛み」ではなく、姿勢とインソールという視点でお伝えさせていただきます。

 

もし、「脳の中で作られた痛み」に対する治療については後日ブログの方で情報発信していきます。
すぐにでも知りたいという方は当院までお越しください。

 

慢性的な腰痛では、同じ姿勢や偏って繰り返される作業などにより生じることが一般的です。
背景にはさまざまな原因や理由がありますが、筋肉の性質からみると、筋肉が伸びたり縮んだりできない状態で長時間いると筋肉は酸欠状態になり、痛みや疲労感を生じやすくなります。
つまり、筋肉が常に伸び縮みしやすい動きを生み出せることが痛みの軽減に繋がってきます。
みなさんの生活でも長時間デスクワーク中腰姿勢での作業の後には、背伸びやストレッチや筋肉を揉んだりすることがあると思います。自然の生活の中で私たちは筋肉をケアしていることになります。

 

このような方には背骨が柔軟に動けることきれいな脊柱のカーブがつくれることを目的にインソールを作製することがあります。背骨の配列がきれいになっているときは、ある一部ばかりに負担が集中しにくくなるため、正しい姿勢を獲得することが楽に動きやすくなります。

姿勢の歪みは歩き方からも観察できます。骨盤-腰椎-胸椎-頚椎-頭蓋骨の配列を修正することで身体のバランスを修正し、部分的にかかる負担を軽減させることを目的にインソールを作製します。側弯症などの背骨の歪みからくる腰痛に対して作製することがあります。


最後に…

冒頭でも言いましたが、腰痛は国民の8割の方は経験があり、日常生活に支障をきたす痛みになります。その痛みの背景には、姿勢の影響が大きく関与しています。
その姿勢を変える目的の1つの方法として、インソール療法があります。
日頃からの運動とストレッチも大切ですが、なかなか運動する機会が難しい、ストレッチも長続きができないなどの経験がある方はインソール療法も1つの改善の方法かと思います。

 

腰痛で日常生活に支障が出ている方、支障はないけど腰痛になりにくい身体を作っていきたい方など多くの方がいらっしゃるかと思います。もし、インソールを作製したい方は、当院へ来院していただき、受付スタッフに「インソールを作りたい」とお伝えください。
当日などの急な場合でも対応させていただきますので、お時間があるときにお越しください。

 

しかし、腰痛の原因として最近メディアにも注目されている「脳の中で作られた痛み」も存在することも事実です。当院では、姿勢から生じる腰痛だけでなく、「脳の中で作られる腰痛」に対する治療技術も取り入れていますので、腰痛でお困りの方は当院までご相談下さい。

 

少しでも多くの方々が腰痛から解放されて、笑顔で過ごせるようスタッフ一同精進していきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

2019年01月26日

捻挫でお困りの方

みなさんは捻挫をした時にどのような処置・治療を行っていますか?
最近、みなさんの生活に浸透してきていますが、“RICE”処置が大切を言われています。
RICE処置とは、捻挫後の処置方法の頭文字をとって解りやすくしたものです。
R:Rest(安静)
I:Ice(冷却)
C:Compression(圧迫)
E:Elevation(拳上)

 

この処置を急性期(怪我してすぐ)に行うことでその後の回復が変わってくると言われています。
スポーツ現場においての早急な対応がその後の選手のスポーツ活動に影響を与えてきます。
是非、捻挫の方がいた場合は、RICE処置と病院への受診の手順を覚えてもらえたら嬉しく思います。。

 

ですが、捻挫後の処置をしたからと言って元通りの動きができるとは限りません。
足関節の捻挫後の後遺症という視点から次に説明させていただきます。

 

軽い捻挫と思っていませんか?

“捻挫”と言われると軽い怪我と思う方がいるかもしれませんが、実際には捻挫の後にはさまざまな機能低下がみられることがあります。
捻挫といってもさまざまな状態があり、靭帯損傷や剥離骨折などがあります。
よく耳にするのは、前距腓靭帯損傷と言われる怪我が多いです。


靭帯の役割としては、①関節の安定化、②関節運動の誘導、③過度の運動に対する制動、④関節の固有知覚のセンサーと言われており、靭帯を痛めてしまうと関節が不安定になり、動き出しが悪くなったり、バランスの反応が遅れてしまったりとスポーツ選手にとっては悪影響が大きいです。

 

例えば、上の選手のように片脚バランスなどの簡単な運動であっても、身体のバランスが崩れてしまうことを多く見受けられます。
捻挫が軽いと思わず、しっかりとした身体状態に回復させるようなリハビリ・治療を受けることが大切かと思います。

 

捻挫後の完全復帰への道のり

 表 スポーツ復帰の現状

  2011年 2014年
スポーツ復帰 82% 81%
受傷前のレベルのスポーツ復帰 63% 65%
競技レベルのスポーツ復帰 44% 55%

(文献より)

この表は捻挫などのケガによりどのくらいのレベルまで復帰することができたのかを調査したデータになります。この結果では、8割ほどの方々はスポーツ復帰ができたかもしれませんが、怪我する前の状態までのパフォーマンスに戻ることができるのは、半分近くの選手になってしまっているという結果です。
つまり、ケガをした後にしっかりとしたトレーニングをすることが復帰に繋がり、ケガをしないような予防的なトレーニングが競技力を高めていくことに大切になってくるということです。

 

インソール療法の視点での問題点

今回、当院に来院する患者様の中で多く見受けられる問題点として、
走り(ダッシュ・ランニング・ジョギング)
ジャンプ(着地と跳躍)

片脚バランス

について焦点を絞ってお伝えさせていただきます。

 

走り(ダッシュ・ランニング・ジョギング)

スポーツにおいて、素早く動き、疲れにくく、力強く動けることは競技力として大切になってきます。
素早く動けたり、力強く動けたりするためには、姿勢の安定性がポイントとなります。
しかし、捻挫後の場合はその姿勢が崩れやすくなり、パフォーマンスが十分に発揮できない状態に陥ることにもつながっていきます。
走る姿勢の崩れとして、多く観察される動き方として、足首が外に開いてしまうこと骨盤が水平に保てていないこと上半身の左右の振れが大きくなっていることなどがみられます。
このような方には、足首がしっかりと安定し、重心を真っ直ぐかけられるように誘導することで骨盤や上半身が連動して真っ直ぐに修正されてくる場合が多いです。
足首の捻挫後の不安定性を改善することがポイントかと思います。

この選手も足首の安定性を高めることで、姿勢が改善され、二次的に生じた腰痛や足首の痛みも軽減し、スポーツ復帰をすることができました。

 

ジャンプでの体幹の動揺

バレーやバスケットボールなどジャンプ動作が多い種目では、安定したジャンプが競技力だけでなく、ケガ予防にも大きく影響します。その点についてまとめていきます。
捻挫すると、足に力が入りにくくなるだけでなく、体重が加わった時に筋肉の反応が遅くなり、力の伝達が悪くなってしまいます。また、足首には力が入りやすい関節の位置がありますが、捻挫後にはその関節の位置から外れやすくなってしまい、バランスが崩れてしまいます。
下の図の選手であれば、左足の踏ん張り・上に持ち上がる力を左肩や上半身で代償するため、背骨が曲がった姿勢になりやすくなります。この状態でバレーやバスケットボールを続けると、右肩が上がりにくくなり、肩を痛めたり、腰痛を引き起こしてしまったりすることがあります。

このような選手には、足首に力が入りやすい関節の位置に戻すようインソールで調節し、上半身に効率よく力が伝わるように制御させます。インソールでジャンプ動作を改善するように作製することがあります。

 

③片脚バランス

運動不足の方やご高齢の方によくみられるのは片脚バランスが不安定になっていることがあります。そうなってくると、転びやすくなったり膝を痛めたりする可能性が高くなってきます。

また、運動をしている学生さんやスポーツ選手では、片脚でのバランスが崩れると、膝の靭帯損傷や半月板のケガに繋がりやすいと言われており、スポーツ現場では片脚立ちのテストはケガの危険信号を見つけるサインとして非常に有効とされています。

つまり、片脚立ちが不安定な方は、転びやすく、ケガしやすいので、注意が必要になります。

 

このような選手の場合には、外側への重心を制御するようにインソールを作製します。外側へのブレーキ作用が強くなることで、左右の切り返しや歩き始めのスムーズさを作り出すことがインソールの目的になります。

 

最後に一言…

足首の捻挫は身体のバランスを崩す怪我として、非常に身近で危険なものとして感じます。

痛みはないけど動き方がおかしい以前までの動きが出せないなど、身体の違和感を感じるようでしたら当院まで気軽に当院までお越しください。
少しでも、捻挫によって困る生活から皆さんを解放できるよう日々精進していますので、安心してご相談ください。

また、捻挫後でのインソールを作製したい方は、当院まで来院していただき、受付スタッフに「インソールを作りたい」とお伝えください。当日でも対応させていただきます。

 

最後まで読んで下さりありがとうございます。

 

 

2019年01月23日

膝の痛みでお困りの方

ここでは、膝の痛みについてインソール療法の視点からお伝えできればと思います。
是非、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

 

自分自身に質問してみてください。

みなさんは日常生活の中で、膝の痛みを感じたことはありませんか?
例えば…


☑椅子から立ち上がるときに痛い
☑正座をすると痛い
☑階段の上り下りで痛い
☑しゃがみ込んで立ち上がるときに痛い
☑運動・スポーツをした後に痛い
☑何もしなくてもジンジンと痛い

 

または、病院や整形外科で受診した時に…


☑変形性膝関節症(O脚・X脚)
☑前十字靭帯損傷(ACL損傷)
☑内側側副靭帯損傷(MCL損傷)
☑半月板損傷
☑鵞足炎
☑ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)
☑オスグット・シュラッター氏病(成長痛)
☑ランナー膝
☑ベーカー嚢胞
☑離断性骨軟骨炎

などの病気・怪我を言われたことはないでしょうか?
膝の痛みといっても原因はさまざまで、怪我や病気もたくさんあります。


どうして膝が痛くなるの?

ではなぜ、膝の痛みが生じるのでしょうか?
今回はインソール療法の視点に絞ってお伝えさせていただきます。
理由は大きくわけて、3つあります。
膝関節が異常な動きをしているため
膝関節に通常よりも大きな力が加わっているため
膝関節が素早い動きをしているため

すべてに共通していますが、
人が歩いたり走ったり、階段を昇ったりするときには体重の3-9倍の負担がかかると言われています。
常に我々は膝関節に負担をかけながら生活しています。
つまり、膝関節に大きな負担をさらにかけてしまうと膝関節の靭帯・軟骨・筋肉などに微細損傷を引き起こし、痛みとして脳に信号を送り、生活場面で膝の痛みに気付きます。

では、それぞれの原因についてインソール療法と踏まえて説明します。
①~③の膝関節への異常なストレスを改善するためにインソール療法を実施します。
わかりやすい膝関節の異常な動きを紹介します。
この異常な動きとは…
膝が外側に広がるLateral thrusut”または“膝が内側に入るKnee-in”になります。

 

Lateral thrustでは、膝関節の内側に圧縮ストレスが加わることで、関節軟骨に過大なストレスをかけてしまっています。この関節軟骨が損傷し、炎症を起こし水が溜まったりします。このような動きをしている方がレントゲンを見ると、膝関節の内側に変形や骨棘(骨がとがったもの)が写っていることがあります。
このLateral thrustで多い病気・怪我は、変形性膝関節症になります。

このような患者様に対しては、 当院のインソールでは、膝関節が外側にぶれないよう上半身と股関節の制御を誘導し、真っ直ぐ膝が曲がるように制御させています。

 

もう一方のKnee-inでは、膝関節の内側の靭帯・半月板に大きな捻れストレスをかけてしまいます。イメージしにくいかもしれませんが、膝関節が内側に入るときには、膝関節が不安定な状態になるため、スポーツの現場では非常に怪我のリスクが高い身体の動かし方になっています。特に女性に多いです。
このKnee-inで多い病気・怪我は、前十字靭帯損傷(ACL損傷)・内側側副靭帯損傷(MCL損傷) ・半月板損傷・鵞足炎になります。

イメージしにくいかと思いますので、下の図を参照にしてください。

knee-inの捻じれの動きにより靭帯や半月板に損傷を起こすのが分かるかと思います。

このような患者様に対しては、当院のインソールでは、膝関節が内側にぶれないよう内側足部と股関節・体幹の制御を誘導し、膝の安定性を高めるように制御させています。

また、ケガ予防にもつながりますが、踏ん張り時の膝の安定性が高まることで、下図のようにジャンプ力と空中のバランスも改善することができます。

 

膝関節に対して施行するインソール療法の目的を理解していただけたでしょうか?
当院のインソール療法では、膝関節の痛みの改善するために細かな動きまで見過ごさず、
改善に向けて努力を惜しまず、臨床しています。

みなさんが膝の痛みから解放されるよう日々精進していますので、
気軽に悩みをご相談ください。

 

インソールを作製したいという方は!

当院へ来院していただき、受付スタッフに「インソールを作りたい」と一言下されば、

当日の来院でも作製しますので、ご心配なくご来院ください。
来院時には保険証をお忘れなく気を付けてお越しください。

 

 

 

 

2019年01月21日
» 続きを読む